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【Obsidian】Advanced Canvasプラグインの全機能解説

本記事では、Obsidian Canvasの機能を拡張する「Advanced Canvas」プラグインの主要機能を日本語解説する記事です。Canvasを使う方にとっては必須級のおすすめプラグインなので、ぜひ参考にして下さい。

https://github.com/Developer-Mike/obsidian-advanced-canvas

なお、本プラグインの機能は大変数が多く、

各種機能はプラグインのオプションから選択的に有効にしないと機能しないものばかりなので、注意してください。

目次

Canvasのメタデータキャッシュを追加

Canvas周りのメタデータキャッシュを追加することで、Canvas上に貼られたノード(ノートファイルや画像)における、バックリンクアウトゴーイングリンク周りが機能するようになります。

キャンバス上での矢印関係がグラフビューに反映される

キャンバス上に貼られたノート同士の矢印の関係がグラフビューに反映されるようになります。

Outgoing Link Using An Edge Example
https://github.com/Developer-Mike/obsidian-advanced-canvas/blob/main/assets/formats/advanced-json-canvas/README.md

Canvasに貼られたノートファイルのバックリンク/アウトゴーイングが機能する

Canvasに貼られたノートファイルに対するバックリンク等が機能するようになります。

仮に、下記のように、二つのCanvasボードに同一のノートファイルを張り付けたとしましょう。

そうすると、「犬と猫のボード間を往復します」というノートファイルから、犬ボード、猫ボードに対してそれぞれバックリンクが形成されているので…

↑このように、フォーカスしているノートファイルにおけるバックリンク/アウトゴーイングリンクがサイドバーに表示されるようになるので、縦横無尽にリンクで移動できます。

複数ボード間のバックリンクの可能性は結構あると思っていて、別テーマで構築した「構造(ストラクチャ)」内で、該当のノートファイルがどのような立ち位置なのか、みたいなのを見比べるのにも役立ちます。

複数のテーマを横断することで、そのノートファイルへの知識がより深まるのは得難い体験です。

機能の有効化方法

ノード単体(カードやグループ)へのリンク機能

一つ前の項目に関連しますが、メタデータキャッシュ機能をONにすると、付随して、ノード単体へのリンク機能が追加されます。

上記のように、選択したノード(グループやカード等)に対して「copy wikilink to node」コマンドを行うと、選択したノードへのwikilinkが取得できるというものです。

私個人としては、グループなどに直接リンクで移動することができるため、大変助かっています。

これは別途記事にしているので、詳しくはこちらをどうぞ↓

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機能追加方法

一つ前の項目で紹介した「Enable .canvas metadate cache compatibility」(メタデータキャッシュを有効にする)をONにすると、

自動的に「Enable support for linking to a node using a [[wikilink]]」([[wikilink]]を使用したノードへのリンク機能を有効にする)の項目もONになります。

別Canvasの内容を埋め込む機能(Portals)

Portalsという機能により、他のキャンバスの内容を、現在のキャンバスに埋め込むことができます。

具体的には、リンクカード(別のCanvasへのリンク)を「門(portal)」として開けるというものです。

上記のように右クリックメニューから、ポータルのアイコンをクリックするリンクカードが展開され、Canvasの中身が埋め込まれます。

また、Portalsによって埋め込まれた部分は、そのままリンクカードとしても機能しているので、canvasのバックリンク先がサイドバーに表示されることも便利です。

ある意味、Portalsによって表示した部分をグループとしてみなせば、グループ自体からバックリンクで別ボードにリンク移動するという機能としてもみなすことができます。

カプセル化(別ボードに切り出し)

なお、キャンバスの一定部分を簡単に別ボードに切り出す「カプセル化(encapusulate Selection)」機能も存在します。この機能はPortalsとセットで考えていいと思います。

右クリックメニューから、簡単に呼び出すことができます。

上記のように、右クリックメニューから「Encapsulate」→「新しく作成するCanvasファイル名を入力する」という手順で、新しいCanvasに指定した部分を切り出すことができます。

こうして、「カプセル化」→「ポータル(埋め込み展開)」の仕組みを使えば、一つのボードの中身をいろんなボードに貼ることができるため、ある意味グループの再利用表示のようなことができます。

Canvas利用の可能性を広げる機能です。

機能の追加方法

Portalsの項目をONにしてください。

なお、カプセル化については、Canvas encapsulationをONにしてください。

フロントマター(プロパティ機能)を追加

通常、Canvasファイルにプロパティを追加することはできませんが、本プラグインはCanvasファイルにフロントマターを書ける機能を追加します。

具体的には、プロパティを追加したいCanvas内の「info」アイコンをクリックするとサイドバーにプロパティを表示させることができます。

ここから好きなプロパティを追加しましょう。

事例:タグやエイリアス(別名)を追加可能

以下はプロパティ追加による事例の紹介です。canvasにプロパティを追加することで、aliases(エイリアス)やタグをつける事ができるので、検索でタグ検索やエイリアスによる別名検索ができるようになります。

事例:baseとの連携

また、最近(2025/09/20)に公式で追加されたBaseにおいて、タグをフィルターにかけることで、Canvasをまとめることもできます。

他にもcssclassの追加や、各種メタデータの追加も可能です。この辺は私自身詳しくないので事例紹介はできませんが、もしあれば別途Xなどで教えていただければ幸いです。

機能追加方法

フロントマター(プロパティ追加)機能はAddvanced Canvasプラグイン自体をONにすればデフォルトで機能追加されます。よってオプションで有効化させる項目はありません。

ノード(カード等)のスタイル変更機能

ノード(カード等)を様々な形に変えることができます。

Flowchart Example
https://github.com/Developer-Mike/obsidian-advanced-canvas?tab=readme-ov-file#node-shapes

ノードをクリックし、右クリックメニューを出すと「style」アイコン(ペンキマーク)が追加されているはずです。

↑このように、ノードを様々な形状に変更することが可能です。

これは、テキストカードのみならず、ノートファイルやグループもスタイルを変更することが可能です。

機能の追加方法

「Node styling」をONにしてください。また、CSSの知識があれば、自分で新しいノードのスタイルを追加することもできます。

↑「Default text node style attributes」でデフォルトのノードのスタイルを設定することもできるので、好きな形状があれば設定してみてもいいでしょう

エッジ(矢印)のスタイル変更機能

エッジ(矢印)のスタイルを変更することも可能です。

↑上記のように、選択→右クリックメニューからスタイルを変更できます。

機能の追加方法

「Edges styling」をONにしてください。エッジのスタイルもcssの知識があれば自分で追加することが可能です。デフォルトのエッジスタイルも変更できます(Default edge style attributes)。またその細かな設定も追加可能です。

ノートファイル間のノードエッジ(矢印)を自動で追加する機能

ノートファイルのプロパティを利用することで、複数ノート間のエッジ(矢印)を自動でつける機能です。

具体的には、

①ノートファイルに「canvas-edge」というプロパティを追加し、キャンバス上で矢印で関連付けさせたいノート名を入れる

②該当ノートファイル同士が同じCanvasにあれば、自動的に矢印が生成される。

これは、意図して矢印を繋げなくても、自動的に複数ノートファイル間の関係が生成されることを意味します。

つまり、プロパティに関係性を記述しておけば、ふと思い立って、そのノートファイル同士を同一のCanvasに意図せず並べたときに、

あ、自動的に矢印が付いたということは、この二つのノートファイル同士って過去にリンク設定してたんだった。忘れてた」という具合に、忘れかけていたリンク関係の自動図示ができるわけです。

また、いったんプロパティに関係性を記述しておけば、すべてのcanvas上で関係性が矢印で図示されるという効果も期待できます。

関係性情報がすべてのキャンバスに適用されるというのはまぁまぁ使う場面があるのではないでしょうか。

また、この方法で生成された矢印を誤って消しても、自動的に再生成されます。永続的な矢印生成機能とも言いかえられるでしょう。

機能の追加方法

「Auto file node edges」をOnにしてください。また、ノートファイル間の矢印を自動生成させるプロパティ名は自分で指定することも可能です(「Frontmatter key name」をいじりましょう。)

開いているCanvas内の検索機能

公式の機能で、「Ctrl + F」で「現在開いているファイルを検索(search current file)」ができますが、これをCanvas内でも使えるようにする機能が追加できます。

動画のように、ショートカットCtrl + Fで「現在開いているファイルの検索」を表示させることで爆速検索が可能です。

機能の追加方法

また、デフォルトでOnになっているはずですが、下記のように、「Native-like file search」がONにしてください。

各種Canvasコマンドを追加

新たにCanvas内で機能するコマンド(コマンドパレット Ctrl +P)を追加します。

  • Advanced Canvas: Toggle readonly
    • キャンバスを読み取り専用状態に切り替える
  • Advanced Canvas: Create text node
    • 新しいテキストノードを追加
  • Advanced Canvas: Create file node
    • 新しいファイルノードを追加
  • Advanced Canvas: Select all edges
    • 全てのエッジ(矢印)を選択
  • Advanced Canvas: Zoom to selection
    • 選択したノードにズームイン
  • Advanced Canvas: Zoom to fit
    • 全てのノードが見える倍率にズームアウト
  • Advanced Canvas: Clone node up/down/left/right
    • Clone the selected node in the direction of the arrow keys
    • The cloned node will have the same dimensions and color as the original node
  • Advanced Canvas: Expand node up/down/left/right
    • Expand the selected node in the direction of the arrow keys
  • Advanced Canvas: Flip selection horizontally/vertically
    • Flip the selected nodes and the respective edges horizontally or vertically
  • Advanced Canvas: Swap nodes
    • 選択した複数のノードの場所を入れ替える
  • Advanced Canvas: Copy wikilink to node
    • 選択したノードへの[[wikilink]]を取得する
  • Advanced Canvas: Pull outgoing links to canvas
    • 選択したノードのすべてのアウトゴーイングリンクに対してファイルノードを作成する。ノードが選択されていない場合は、キャンバス全体のアウトゴーイングリンクに対してファイルノードを作成する。
  • Advanced Canvas: Pull backlinks to canvas
    • 選択したノードのすべてのバックリンクに対してファイルノードを作成する。ノードが選択されていない場合は、キャンバス全体のバックリンクに対してファイルノードを作成する。

個人的に使えると思うのは、バックリンクを自動でキャンバスに引っ張ってくるコマンドでしょうか。Advanced Canvas: Pull backlinks to canvas を使えば、選択したノートファイルのリンクが別のノートファイルに貼られていれば、それを引っ張ってくることが可能です。バックリンク先を引っ張ってこれるということですね。

随時追記していきます。

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この記事を書いた人

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